Nov 30, 2006
二学期期末考査(非金属元素)
今回のテストの解説です。
【1】塩素の発生の実験
塩素の発生装置でどこに何を入れるかを確認する問題
濃硫酸の性質(吸湿性)を確かめる問題
丸底フラスコの中に、濃塩酸注入
丸底フラスコの中には、触媒として酸化マンガン(Ⅳ)
発生した装置の最初の洗気ビンには水で塩化水素を除去
2番目の洗気ビンには濃硫酸で水蒸気を除去
洗気ビンを通過した気体(塩素)は空気より重く、水に溶けるので「下方置換法」で捕集
【2】アンモニアの実験室での製法
塩化アンモニウムと水酸化カルシウムの反応
NH4Cl+Ca(OH)2→CaCl2 + H2O + NH3
この反応では、アンモニアと同時に 水 が発生する。
試験管の上部を傾ける理由は
生成される水が加熱部に流れて試験管が破損をするのを防ぐためである。
この反応では水が水蒸気として発生する。アンモニアは水に溶けやすいので乾燥剤を使う。
ここで、乾燥剤の性質
ソーダ石灰・・・ アルカリ性の物質の乾燥に使う。
酸性物質の乾燥には使えない。
濃硫酸・・・・・ 酸性物質の乾燥に使う
アルカリ性の物質には使えない
十酸化四リン・・ 酸性物質の乾燥に使う
アルカリ性の物質には使えない
塩化カルシウム・・ いろいろな物質の乾燥に使えるが
アンモニアとは反応するので使えない
アンモニアの性質
無色・刺激臭・水によくとけ、アルカリ性・塩化水素と反応し白煙を生じる。
【3】ハーバー法とオストワルト法
オストワルト法は
アンモニアを酸化して NO と 水
NOを酸化して NO2
NO2を水と反応させ HNO3
この反応式を書けるようにしておこう!!
【4】リンの性質
ロウ状の固体で自然発火する・・・これは黄リンの説明
十酸化四リンは吸湿性はあるが、共有結晶である。
十酸化四リンは水と反応するとリン酸になる
リン酸は中程度の酸で硫酸は強酸である。
【5】硫黄の化合物
硫化鉄に希硫酸(薄い硫酸<強酸>)を加えると弱酸の硫化水素 H2S
硫黄を酸化すると 二酸化硫黄 SO2
二酸化硫黄をさらに酸化すると 三酸化硫黄SO3
硫酸と塩化ナトリウムの反応によって塩化水素と硫酸水素ナトリウム NaHSO4が出来る。
硫化水素の生成・・・硫酸の強酸性の性質
そして、うすめた硫酸には 強酸性
銅との反応で二酸化硫黄発生・・・酸化数が変化するので酸化作用の性質
塩化ナトリウムとの反応で塩化水素発生・・塩化水素という揮発性の酸を出させていることから不揮発性
硫酸の性質
1 吸湿性
2 脱水性
3 酸化作用
4 不揮発性
5 粘性が高く、密度が大きい
6 沸点が高い
【6】希ガスの性質
希ガスは周期表で一番右の18族で他の物質とほとんど反応しない不活性ガスである。
原子番号の小さい順から ヘリウム ネオン アルゴン クリプトン キセノン
があり、その不活性という性質を利用し、気球のガス(ヘリウム)、電球のガス(ネオン、アルゴンなど)に使われる。
空気中に約0.93% アルゴンが含まれている。
声変わりガスとして有名
【7】ハロゲンの性質
フッ素 F2・・淡黄色、酸化作用が一番大きい、気体、刺激臭
塩素 Cl2・・黄緑色、酸化作用により漂白作用、殺菌作用を持つ、水に溶けて次亜塩素酸を生成、気体、刺激臭
臭素 Br2・・褐色の液体、刺激臭がある
ヨウ素 I2・・黒紫色の固体、昇華しやすい(紫の蒸気)、水に溶けないためヨウ化カリウム水溶液に溶かす。でんぷんと反応して青紫
【8】塩素の性質
塩素は水に溶けると、酸化作用のある次亜塩素酸を生じる
塩素を湿った水酸化カルシウムと反応させるとさらし粉が出来る
塩素の酸化物はいろんな酸化数を取る。
| 化学式 | 物質名 | 酸化数 |
| HClO | 次亜塩素酸 | +1 |
| HClO2 | 亜塩素酸 | +3 |
| HClO3 | 塩素酸 | +5 |
| HClO3 | 過塩素酸 | +7 |
という関係がある。塩素酸を中心として、酸素がひとつ少ないのを「亜」、二つ少ないのを「次亜」、一つ多いのを「過」と頭につける。
酸化数には0以外は必ず「+」や「-」を入れること
【9】オキソ酸
非金属元素の酸化物の多くは 酸性酸化物になり、水に溶けて酸性を示す。塩基と反応する
金属元素の酸化物は 塩基性酸化物になり、水に溶けて塩基性を示す。酸と反応する。
アルミニウム、亜鉛、スズ、鉛などの元素は両性元素といい、その酸化物を両性酸化物という。これらは酸とも塩基とも反応する。
酸素を含んでいる酸を オキソ酸 という。
オキソ酸は酸素の数が多いほど酸性が強い。
亜硝酸 HNO2と硝酸 HNO3
では 硝酸の方が酸素の数が多いので強い酸である。
Posted at 23:21
Nov 27, 2006
リンとその化合物
リンは人間の体に無くてはならない物質である。
しかし、重要な物質だが毒性もある物質だ。
リンには二つの同素体がある。
その同素体をまとめてみよう。
| 赤リン | 名称 | 黄リン |
| 赤い粉末 | 色と状態 | 淡黄色、ろう状 |
| 少しあり、安定 | 毒性と性質 | 猛毒、自然発火するので水の中で保存 |
リンはマッチのすり紙に使われているが昔はマッチそのものに使われていて、摩擦熱で火がついた。
しかし、自然発火するほど危険なものだ。
さて、リンは燃えるとどうなるか。
今度は、十酸化四リンと呼ばれる物質が出来る。
この物質も有名な物質だ。
白い粉末で毒性がある。一番大きな性質は「乾燥剤」
さて、十酸化四リンを水と反応させると今度は リン酸と呼ばれる無色の結晶が得られる。
この物質は空気中の水分を吸い取って溶けてしまうという 潮解性
リン酸は中程度の酸
リン酸はカルシウムと反応して リン酸カルシウムとなる
リン酸カルシウムは硫酸と反応すると
リン酸二水素カルシウムと硫酸カルシウムからなる 過リン酸石灰
Posted at 21:53
窒素とその化合物
窒素はあまりにも身近にあるためにその存在を忘れてしまうほどだ。
空気中に78%含まれている。
ここで復習しておこう。
乾燥空気の中には窒素が78%、酸素が21% アルゴンが1%弱
温暖化で問題になっている二酸化炭素は0.03% という濃度。大きくない数字だが、この数字が少しでも大きくなると地球の温暖化が進む。
さて、窒素は安定な物質で無色無臭、常温であまり反応しないので、酸化防止のためにポテトチップスとかに空気の変わりに入っていたりする。完全な不活性ガスではない。不活性ガスは希ガスだけだから。希ガスは高価だから身近で安く手に入る窒素を使う。
この窒素、酸化物は性質の異なるものがあるので その違いをまとめた表で見てみよう。
| 一酸化窒素 | 名称 | 二酸化窒素 |
| 無色 | 色 | 褐色 |
| 銅に希硝酸 | 製法 | 銅に濃硝酸 |
| 水に溶けないので水上置換 | 捕集法 | 水に溶けるので下方置換 |
| 酸化すると二酸化窒素になる。 | 性質 | 水に溶けると硝酸になる・・酸性 |
さて、これを簡単に調べてみよう。
ここに500mlビーカーがある。 あらかじめ試験管に水を満たしてゴム栓をしておく。
ゴム栓をはずして水で試験管を満たし、指で押さえて逆さにし、ビーカーの中に入れる。
ここに銅片の入った二また試験管がある。
二また試験管のもう一方に3倍希釈で薄めた硝酸を入れる。
二また試験管の誘導管を水の中に入れる。
反応させる。
はじめ、誘導管から気体が出てくるがこれは二また試験管の中の空気だ。
しばらくしてから試験管に気体を集める。
集めたら、水の中でゴム栓をして取り出す。
次に硝酸を元に戻す。
しばらくしてから、ピンチコックで誘導管をふさぐ。 水から出す。
これで一酸化窒素が取れた。
気体は無色だ。
このゴム栓を一瞬とると、すぐに色が変わるので注目して欲しい。
この色が変わったのが二酸化窒素。
そして、色が変わったこの試験管を水の中に入れると、水が試験管の中に入り込む。
二酸化窒素が水に溶けて上昇したんだ。
これをまた元に戻す。
そして、硝酸になっているかどうかをBTB液で調べてみよう。
硝酸という酸になっていれば黄色になる。
確かに黄色になる。
さて、窒素の化合物にアンモニアがある。
このアンモニアの性質を使った実験をしてみよう。
500mlビーカーに水をいれフェノールフタレインを入れる。
そして、アンモニアの入った丸底フラスコに誘導管を付け 逆さにする。この丸底フラスコに水を少し入れると・・・・
その水にアンモニアが溶ける。アンモニアが溶けたぶんだけ減圧される。その分だけ水が上昇する!!
アンモニア噴水
これはアンモニアが水によく溶けるという性質とアルカリ性であるという性質を示した実験だ。
きれいでわかりやすい実験だ。
さて、このアンモニアは肥料を作るのにとても重要な物質だ。だから、第一次世界大戦で負けたドイツにとって見れば、肥料を人工的に作り出すこのアンモニアを製法することは悲願だった。
それを成し遂げたハーバー・ボッシュ法の発見だ。
窒素と水素を直接高温高圧で反応させる。
さて、このとき出来たアンモニアから硝酸が作られる。
これが
オストワルト法
NH3+2O2→HNO3+H2O
Posted at 21:25
Nov 18, 2006
硫黄とその化合物
硫黄は火山地帯で手に入る。
火山地帯は硫黄のにおいがする。今日は、箱根の大涌谷 の湯の花を持ってきた。これを使って温泉気分になるのも いいが、硫黄を風呂釜に入れると風呂釜が壊れてしまうので 注意が必要だ。
硫黄が燃えて出来る二酸化硫黄が酸化作用があったりするからなのだが、
ここで硫黄の同素体の復習をしよう!!
まず、この湯の花を結晶化されたものが出ている鉱物を持ってきた。きれいな結晶だ。
この結晶の形をしたものを 斜方硫黄 といい、一番安定している形である。
この硫黄を試験管に少し取り、軽く加熱するとすぐに融けてくる。
この硫黄を折ったろ紙に注ぐ。
そしてしばらく待つ。
じつは斜方硫黄は95.5度で不安定な同素体になる。
それはこのろしを広げると見られる。
ろ紙を広げると・・・針のように見える結晶が見える。 これが、単斜硫黄
さらに、この硫黄を加熱し続けるとだんだん粘性が出てきて どろどろしてくる。色も褐色化してくる。
これを水の入ったビーカーに注ぐと無定形のゴムみたいなもの ができる。これがゴム状硫黄
硫黄は三つの同素体があるがどれも放置しておくと斜方硫黄になる。
次は硫黄を含む化合物を見てみよう!
まずは硫化水素、この物質は弱酸性の物質
製法は硫化鉄(II)に強酸を加えると出来る。
FeS + H2SO4 → FeSO4+H2S
とここでの硫酸の性質は「強酸」
気体の西方のときに使う実験器具として キップの装置がある。
これは液体と固体と反応して気体が発生するときに液体の量を発生した気体の圧力で調節することで気体の発生量をコントロールできる装置だ。
硫化水素はこれは無色だが、腐卵臭である。
そして、還元作用がある。これも有毒な気体だ。 火山の恵みに温泉があるが。火山はこのような有毒なガスも作る。これで事故も起きたことがある。
さて、硫黄を燃やすと出来る二酸化硫黄だが、これを実験室ではどうやって作るかというと、
亜硫酸ナトリウムに濃硫酸、銅に濃硫酸といった反応で出来る。
このとき、硫酸のSの酸化数が+6 二酸化硫黄のSの酸化数が+4なので 還元されている。
つまり、硫酸の酸化剤としての働きを利用している。
さて、今までしばしば出てきた硫酸
硫酸はいろいろな化学反応で使われる。
この硫酸はどうやって作られるか。
原料は二酸化硫黄を酸化させて出来る
三酸化硫黄を作るところから始まる。この参加には触媒がいる。それが酸化バナジウム(V) V2O5
ここで出来た、三酸化硫黄を水に溶かすと出来るのが硫酸で この硫酸が90%以上を濃硫酸、薄めた酸を希硫酸という。
この製法を接触法
硫酸にはいろんな性質がある。大きな性質は 次に示すもの
1 吸湿性および脱水性2 不揮発性(蒸発しないので無臭、色は無色)
3 酸化作用
それぞれどんな反応があったかな。
例えば、塩素を作るときに最後に使うのは吸湿性を利用している。
ここに18mm口径の試験管に半分ぐらいの粉糖が入っている。
この粉糖の中に濃硫酸を5ml入れると、粉糖と硫酸が反応して黒くなるとともに蛇花火のように炭が出てくる
これが脱水性の利用。分子の中から水を奪う。
さて、不揮発性を利用したのが塩化水素の製法だった。
塩化ナトリウムに硫酸を入れて加熱すると出来る反応
酸化作用が二酸化硫黄を作ったときの反応
これが大事な性質
他にも硫酸にはいろんな性質がある。
・水で薄めた酸は強酸である。
・密度が大きく、沸点が高い
Posted at 10:28
酸素とその化合物
酸素の話に入る前に
同素体 4つの元素いえるかな?
スコップ
そのひとつの酸素は空気中に21%ある気体。無色無臭
どうやって作るか。
これは2つの方法を覚えよう。
ひとつは、過酸化水素の分解
もうひとつか 塩素酸カリウムの熱分解だ。
どちらも触媒として二酸化マンガンを用いる。
これは呼吸に無くてはならない物質だが、この同素体オゾンも 無くてはならない存在。 それは、太陽光からの紫外線を吸収してくれるから。
紫外線を吸収するオゾン層はこのオゾンから出来ている。
ちょっと作ってみよう。
オゾンは紫外線の殺菌ランプの周辺で酸素から作られる。
においをかぐと特有なにおいがする。
においの感じ方は人それぞれだと思うが、このオゾンは 実は無くてはならない存在だが、淡青色していて、有毒 だったりする。
有毒なのは、このオゾンが殺菌作用がある、酸化作用が強く ヨウ化カリウムでんぷん紙を青くさせる。つまりヨウ化物イオンから電子を奪っちゃうようなやつなんだ。
この殺菌作用を利用して水の消毒とかを行っているところもある。
こんなオゾンが地上で発生することがある。それが、光化学オキシダントといわれるものから出来る。有害な物質
それだけパワーがあるものはどうやって作られるかというと 空気中の放電や強い紫外線を当てると出来る。
紫外線を吸収するものが紫外線を当てたものから出来るというのも少し変かな?
さて、酸素の化合物を考えよう。
酸素の化合物は酸化物と呼ばれる。
これには3種類ある。
酸性酸化物・・・水に溶けて酸性を示す。塩基と反応する。非金属元素の酸化物塩基性酸化物・・・水に溶けて塩基性を示す。酸と反応する。金属元素の酸化物
両性酸化物・・・酸とも塩基とも反応する元素の酸化物。両性元素というものも一緒に覚えよう。 あ あ すん なり
Al Zn Sn Pb
それぞれの反応を確かめよう。
ここにマッチを持ってきた。マッチには硫黄が入っている。 この硫黄を燃やす。そしてその燃やして出来た気体を水に溶かしてみよう。
まず、マッチを4本針金で結ぶ。このとき1本だけ長くする。
そして1本長くしたものに火をつけ、火がついたら、水の入っている集気ビンの中に入れ、もれないようにふたをする。
中は白く煙った。
さて、ふたをしたまま、振り混ぜると煙は消える。水に溶けた。
この水を少しとって、BTB溶液を加えてみよう!
黄色くなった。つまり酸性を示す。この気体は二酸化硫黄 というものだ。
これで酸性酸化物の実験を終わりにして、次に塩基性酸化物の実験
用意するのはマグネシウムリボン。
これを燃やして、燃えたものを水に溶かす。塩基性なら、フェノールフタレインで赤くなる
酸化物で忘れてはならないのが、酸素が入っている酸 オキソ酸
これについて塩素を例に見てみよう!
まずおさえておかなくてはならないのが、酸素を発声させるときに使う塩素酸 HClO3
これに酸素がひとつ少ないのを「亜」とつける。
亜塩素酸 HClO2
さらに酸素がひとつ少ないのは「次亜」をつける。
次亜塩素酸 HClO
これは 次亜塩素酸イオンで重要な物質。
次に塩素酸よりも酸素がひとつ多い場合。 この場合、「過」をつける 「過塩素酸」という
過塩素酸 HClO4
次亜塩素酸 HClO
亜塩素酸 HClO2
塩素酸 HClO3
過塩素酸 HClO4
酸素が多くなるほど、酸性が強くなる!
Posted at 00:13